「学校が大好き アクバルくん」 鉛筆握って楽しく授業

 
アリス館 1540円

 アクバルくんは、西アジアに位置するアフガニスタンに住んでいる小学1年生です。学校は山の高いところにあって、山の上からも下からも、みんなが歩いて学校へ通ってきます。

 1年生のクラスは16人。新学期が始まったばかりの教室は、とてもにぎやかです。どの授業(じゅぎょう)でも、アクバルくんの手には魔法(まほう)の道具、鉛筆(えんぴつ)がにぎられています。これさえあれば、何でもできる気がするのです。

 国語の授業では、ダリ語の文字の書き方を習いますが、緊張(きんちょう)すると文字の線が曲がってしまいます。算数の時間、引き算の問題を指を使って数えたものの、今ひとつ答えに自信がないアクバルくん。しかし"知りたい書きたい読みたい"の願望が、彼(かれ)のキラキラ光る強い眼差(まなざ)しに宿っています。表情(ひょうじょう)豊(ゆた)かな学校大好きアクバルくんの写真集です。

 同じアフガニスタンを描(えが)いた「せかいいちうつくしいぼくの村」(小林豊著(ちょ))も併(あわ)せて読んでほしい絵本です。

 ※福島子どもの本をひろめる会が推薦する本を紹介しています