「オノモロンボンガ」 不思議な木探しに旅へ

 
光村教育図書 1540円 

 むかし、動物たちは川のほとりで仲良くくらしていました。ところがある年、大地が乾(かわ)き川が干上(ひあ)がり、動物たちは食べものも、飲み水もなくなってしまいました。

 ある日、カメはさまざまな種類の実がなる、不思議な木の夢(ゆめ)をみます。物知りのおばあさんにたずねると、その木は遠くはなれた場所にある「オノモロンボンガ」という木だと教えてくれました。木の下で名前を正しく言えたら、たくさんの実がもらえることも。カメは木の名前を忘(わす)れないようくり返しとなえながら旅に出ます。途中(とちゅう)でカメの話を聞いたライオンやゾウは、自分の方が速い! と走り出していくのですが...。

 アフリカには、木の名前を当てると、その実がもらえる昔話がほかにもあるそうです。興味(きょうみ)のある人には、同じ訳者(やくしゃ)の絵本「ごちそうの木」(ジョン・キラカ作 西村書店)、「ふしぎなボジャビのき」(ダイアン・ホフマイアー再話(さいわ) 光村教育図書)もお薦(すす)めです。

 ※福島子どもの本をひろめる会が推薦する本を紹介しています