「やぶこぎ 川辺の草はらと生き物たち」 やぶ かきわけ自然観察
「やぶこぎ」とは、やぶをかきわけて進むということです。川と堤防(ていぼう)の間の河川敷(かせんじき)で高く伸(の)びたオギの草やぶを両手でかき分けながら進んでみましょう。
夏にかけての河川敷はにぎやかです。ノアザミやカラスノエンドウが咲(さ)き、黄色いアゲハチョウのキアゲハが飛んでいます。親指サイズの日本一小さいネズミ、カヤネズミは草の上に巣を作り、あざやかな羽のカワセミや大きなアオサギなど、鳥の姿(すがた)も見られます。
中には、日本に元からいた動植物の生態系(せいたいけい)を乱(みだ)す外来種も見られます。たとえば、繁殖(はんしょく)力の強いアレチウリはたちまち辺り一面をおおいつくし、ミシシッピアカミミガメは水草や昆虫(こんちゅう)、魚などなんでも食べてしまいます。
この本には、河川敷を歩くための準備(じゅんび)や手引き、環境(かんきょう)変化の現状(げんじょう)などが親しみやすい絵と共に、分かりやすく紹介(しょうかい)されています。大人と一緒(いっしょ)に河川敷に出かけ、身近な自然を観察してみてはいかがでしょうか。
※福島子どもの本をひろめる会が推薦する本を紹介しています