「エルマーのぼうけん」 りゅうの子助ける勇気の旅

 
福音館書店 1320円

 エルマーは、仲良くなった年寄(としよ)りの野良ネコから、どうぶつ島で捕(つか)まえられている、かわいそうなりゅうの子どもの話を聞きました。動物島に住むトラやサイ、ライオンなど怖(こわ)い動物たちが、りゅうの子の首に綱(つな)をつけて一日中働かせ、時には羽をねじったり体を叩(たた)いたり、乱暴(らんぼう)しているというのです。

 エルマーはりゅうの子を助けるため、さっそくどうぶつ島へ向かうことにしました。ネコに教わった通り、リュックにはお弁当(べんとう)の他に、チューインガムや棒(ぼう)付きキャンデー、輪ゴムやリボンなどを入れました。これらをうまく使って動物たちをやっつけるのです。

 賢(かしこ)くて勇気のあるエルマーの物語が、日本語に訳(やく)されて60年、ワクワクドキドキが詰(つ)まったおもしろさは、すてきなさし絵と共に今も少しも色あせていません。皆(みな)さんも、体が黄色と青のしましまで角と足の裏(うら)が赤、金色の羽を持つりゅうに出会ってください。物語はシリーズで、全部で3冊(さつ)あります。

 ※福島子どもの本をひろめる会が推薦する本を紹介しています