アルペン滑降座位、鈴木猛史8位 北京パラ「いいスタート切れた」

北京冬季パラリンピック第2日(5日)競技が始まり、アルペンスキーは滑降が実施され、県勢で男子座位の鈴木猛史(KYB、猪苗代高卒)は8位だった。
アルペンスキー男子座位の鈴木にとって5度目のパラリンピックが始まった。2大会ぶりのメダルを目指す初戦の滑降は8位。「残念な結果だが、無事ゴールできたのは、いいスタートが切れたということ」と先を見据えた。
アルペンスキー全5種目にエントリーする鈴木。スタート前には妻響子さん(39)に「楽しんでくる」とメッセージを送り、2014年ソチ大会で銅メダルを獲得した高速系の滑降に臨んだ。
順調な滑り出しでスピードに乗ったが、レース中盤に一瞬バランスを崩してターンが乱れ、タイムに影響した。レース後は「難しいコースで僕にもチャンスがあるんじゃないかと思っていたが厳しかった」と振り返り、出場25人中9人が途中棄権する難コースに苦しめられる結果となった。
新型コロナウイルスの影響で今年は海外遠征に臨めず、長野県など国内のスキー場で練習に取り組んだ。雪質の違いがあったため、レースへの不安もあったという。それでも18年に第1子となる愛士(まなと)ちゃんが誕生し、父親となって初めて臨むパラリンピックに「格好いい父親の姿、滑りを見せたい」と活躍を誓っていた。
ソチ大会で金メダルを獲得した本命の回転を含む4種目を残す。33歳の実力者は会心の滑りでメダルを狙う。
家族ら福島から声援
県勢で最初の登場となった鈴木には、県内からも声援が送られた。福島市では妻響子さんが、長男愛士ちゃんらと鈴木の滑りを見守った。
自身が通う編み物教室メンバーとともにライブ配信を視聴し、競技が始まるとうちわなどの応援グッズを振って声援を送った。8位でのフィニッシュとなったが「ゴールできてほっとした。立派な滑りだった」と響子さん。残り4種目に出場する夫に「競技を楽しみつつ、前回かなわなかったメダルも目指してほしい」と期待を寄せた。
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