「原高」存続へ10人奮闘 充実の2勝...チームの未来、後輩に託す

 
チーム存続のために奮闘した井島ら(右)原町ナイン=ヨーク開成山スタジアム

 「原高」の名を残すために奮闘した選手10人の夏が幕を閉じた。郡山市のヨーク開成山スタジアムで19日に行われた夏の高校野球福島大会で、原町は学法石川に敗戦。選手は最後まで戦い抜いたことへの充実した表情を見せた。

 試合は1回から失点を重ね、2回までに11点を失った。それでも選手はあきらめることなく反撃を試みるも、第2シードの学法石川を前に得点を奪うことができず、最後は力尽きた。

 「悔いなく終われた」。試合後、チームを引っ張ったエース井島誠也(3年)は晴れやかな表情を見せた。1年生の入部がなく、「最後の単独チームになるかも」という危機感の中で迎えた今大会。「少しでも勝ち進むことで1年生が入部するきっかけにつながる」と信じて戦い、2勝を挙げたことが、井島に充実感を漂わせた。

 あきらめることなく戦う姿は、後輩にも伝わった。「人がいれば、チームが存続できる。また夏の大会に出場できるように頑張りたい」と小泉直大(なお)(2年)。井島を中心に奮闘した原町の軌跡は、未来のチームに引き継がれていく。(津村謡)

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