県内各党反応 自民「使命果たす」 立民「大健闘」喜び

 
(写真上)当選者名にバラを付ける西山幹事長(中央)ら=1日午前0時35分ごろ、福島市の自民党県連会館。(写真下)三つの小選挙区当確を受け、当選者名にバラを付ける瓜生氏(右)と亀岡氏=1日午前0時5分ごろ、福島市の立憲民主党県連

 衆院選の開票が進められた31日夜、県内各党幹部らは県組織の事務所に詰めて県民の審判を待った。小選挙区の当落結果を固唾(かたず)をのんで見守り、1日未明まで、比例東北ブロックを含めた得票分析に追われた。

 【自民】「よし、やった。良かった」。1日午前2時すぎ、3区候補の比例復活当選が報じられると、福島市の県連会館で開票速報を見守っていた太田光秋副会長、西山尚利幹事長らは歓喜に沸いた。

 選挙区では「2勝3敗」となったが、前回に続き、擁立候補全員の当選を果たし、5議席を死守した。西山幹事長は「全ての選挙区で議席を獲得できた責任の重さを改めて感じながら、与党として県民の負託に応える使命を果たしていきたい」と表情を引き締めた。

 【立民】「良かった良かった。大健闘だ」。党県連のテレビで福島1区の当選確実が報じられると、瓜生信一郎副代表・県議団会長ら幹部が胸をなで下ろした。

 全国で野党候補者が苦戦し、開票途中の速報では各区で「想定以上の接戦」(亀岡義尚県連幹事長)。陣営にも焦りの表情が見られたが、前回を上回る三つの選挙区で当確となると瓜生副代表は「福島は3選挙区だ」と顔をほころばせ、幹部とともに喜びを分かち合っていた。

 【公明】郡山市の県本部事務所に、今井久敏代表ら選対幹部が集まった。選挙期間中は目標の比例東北ブロックでの2議席獲得に向けて幅広い支持の拡大を図った。比例東北00に擁立した曽根周作氏も比例票の行方を静かに見守った。

 【共産】福島市の事務所で選対幹部らがテレビ越しに開票の行方を見つめた。小選挙区で唯一候補者を擁立した福島5区の敗戦が濃厚になるとため息が漏れたが、町田和史県委員長は「善戦だ。共闘があってこその健闘だ」と強調した。

◆県内各党コメント

 「県民の負託に応える」
 西山尚利自民党県連幹事長 いかなる状況でも県民の負託に応えるのが与党の使命だ。引き続き国と連携し、安定した政治基盤の下、責任を持って新型感染症からの克服や経済再生、本県復興・創生を進めていく。

 「自公への批判表れた」
 亀岡義尚立憲民主党県連幹事長 野党共闘による分かりやすい選択肢を示した中で9年間の自公政権への批判が表れた結果だ。国民の手に政治を取り戻すため、緊張感を持った国政での議論が欠かせない。

 「3本柱の取り組みを」
 伊藤達也公明党県本部幹事長 党が掲げている子育て・教育支援の実現や、新型コロナウイルスの影響を受けた経済の再生、正念場である福島の復興の3本柱を中心に、取り組んでもらいたい。

 「公約実現 全力尽くす」
 町田和史共産党県委員長 自公政権を継続させてしまった中でも、期待に応え、野党の「共通政策」と、党として掲げた公約の実現のために全力を尽くす。立憲主義が守られる政治にしていく必要がある。

 「存在感アピールした」
 渡部勝博国民民主党県連代表 初めてづくしの選挙戦だったが、残念な結果で力不足を感じた。ただ、存在のアピールにもつながった。今回を土台に、来年の参院選に向けて全県でネットワークを広げていきたい。 

 「来年の参院選 糸口に」
 狩野光昭社民党県連代表 県内選挙区では野党共闘が奏功したと認識している。来年に控える参院選の戦い方の糸口になったと思う。国政に対しては生活困窮者に目線を向けた政策や原発ゼロを求める。