震災当時の避難生活学ぶ 楢葉の児童、美里訪問

 
震災後の避難生活の状況などを学ぶ楢葉町の児童ら

 楢葉町の児童25人は10日、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故により、多くの楢葉町民が避難した会津美里町を訪れ、当時の避難生活の状況などを学んだ。

 震災後、仮設住宅が整備された会津美里町には、楢葉町民約1200人が避難した。今回は当時の状況を後世に伝え、両町の絆を強めようと楢葉町地域学校協働センターが1泊2日の交流事業として企画した。

 楢葉町職員が講師を務め、児童たちに避難生活の様子を写真を交えて紹介した。会場には、避難所となった学校や両町の住民が行事を通じて交流する写真などが展示され、子どもたちが震災の記録に触れていた。

 参加した楢葉小4年の橋本琉成(りゅうせい)さん(10)は「震災でみんながパニックだった中、会津美里町の人たちが助けてくれたことが分かった。今もつながっていてくれてうれしい。今回の交流を一生の思い出にしたい」と話した。

 交流事業には会津美里町の児童19人も参加した。子どもたちは餅つきや雪遊びでも交流を深めた。