アート×考古学で南相馬表現 市内に作品展示、魅力発信
芸術や文化遺産を融合させたアートイベント「アート×考古学 南相馬タイムトリップショウ」が10日、南相馬市小高区の表現からつながる家粒粒で始まった。12日までの前半と17、18の両日の後半に分け、市内各所に芸術家たちが手がけたアート作品などが並ぶ。
国内外で活動する芸術家と考古学者らでつくる「アートと考古学国際交流研究会」の主催で、入場無料。東京電力福島第1原発事故で避難指示が出た12市町村に芸術家が滞在し、作品を制作する経済産業省の「ハマカルアートプロジェクト」の一環で、市教委の協力を得て開催している。歴史と芸術を融合させた作品を通じ、地域の魅力を発信するのが狙いだ。芸術家7人が昨年11月から同市に足を運んで現地調査などを行い作品制作に取り組んできた。
期間中は粒粒や国登録有形文化財である鈴木安蔵(やすぞう)の旧家、朝日座などを会場に作品展示やワークショップ、上映会などが開かれる。
初日は服飾作家gwai(ガイ)さんと盲目の木彫家小原二三夫さんの作品が展示された。このうち、アパレル業の傍ら、服飾作家として活動するgwaiさんは小高区に伝わる大蛇伝説にちなみ、大蛇の抜け殻をイメージした20メートル超の布作品や、うろこのように切り取った布を縫い付けたドレスなどを紹介している。gwaiさんは「ビジュアルはもちろん、手触りなどにもこだわった」と話した。
イベントの場所やスケジュールは市のホームページから確認できる。問い合わせは同研究会事務局(メールアドレス:ivy‐studio‐a@ezweb.ne.jp)へ。
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