RAG FAIR引地洋輔さんら参加、リモートアカペラ合唱動画

 
動画で歌う引地さん

 「アカペラで福島、東北の思いを届けたい」。東日本大震災から10年の節目に合わせ、本県ゆかりのアーティストや県民が復興支援曲「花は咲く」のリモートアカペラ合唱動画を制作した。参加者の一人、アカペラグループ「RAG FAIR」の引地洋輔さん(43)=福島市出身=は「ここから未来へ進んでいきましょう」とリモートで紡いだ歌声を発信、元気を届けている。

 企画したのは福島大アカペラサークル出身でアカペラに関する事業を手掛ける埼玉県の企業「King of Tiny Room(キング・オブ・タイニー・ルーム)」の吉田圭佑さん(29)、斎藤龍さん(29)=二本松市出身=の2人。「福島ゆかりの企業としてアカペラで何かできないか」という思いから始動した。

 撮影した動画を投稿サイト「ユーチューブ」に公開、広告収入の全額を震災復興支援団体に寄付するチャリティー企画とした。参加者はツイッターなど会員制交流サイト(SNS)で全国に呼び掛けた。

 動画には小学生から60代までの男女約100人が参加した。企画に賛同した引地さんやシンガー・ソングライターのMANAMIさん(福島市出身)ら福島、東北ゆかりのアーティストも出演している。

 引地さんは「10年がたち、確実に復興を進めてきた面と、まだまだこれからという面を同時に感じている。これからも福島の魅力を伝えていきたい」とコメントを寄せた。

 動画はKing of Tiny Room公式チャンネル(https://youtu.be/tI61PW1r_co)で無料視聴できる。