倒されても何度でも立ち上がる!レスラー・宮本さん楢葉に勇気

 
チャリティー大会の実現に向けタッグを結成した宮本さん(右)と松本町長

 「倒されても何度でも立ち上がるプロレスで、復興へ歩む住民を勇気づけたい」。富岡町夜の森地区出身のプロレスラー宮本和志さん(41)は来年3月、楢葉町でチャリティープロレス大会の開催を計画している。4日、町役場を訪れ、実現に向けて"タッグ"を組むよう要請し、松本幸英町長が快諾した。

 宮本さんが生まれ育った夜の森地区は、大部分が東京電力福島第1原発事故に伴う帰還困難区域に含まれる。困難に立ち向かう古里の仲間たちにプロレスで笑顔と元気を届けようと2015(平成27)~18年の4年間、楢葉町やいわき市などでチャリティー大会を開いてきた。「関節技の鬼」の異名で知られる藤原喜明さんや元横綱の曙さんらが出場し、会場を沸かせた。

 宮本さんは自身が代表を務めるプロレス団体「和志組」で活動している。来年開催する予定の大会は、東日本大震災から10年の節目に合わせ約3年ぶりに企画した。会場は昨年4月に誕生した屋内体育施設「ならはスカイアリーナ」を予定し、今後、町などと開催日程を調整する。

 町役場を訪れた宮本さんは「震災から10年の節目に豪華な選手を呼びたい。新型コロナにも負けない熱いファイトで元気づけたい」と意気込んだ。松本町長は「過去のチャリティー大会では帰還を始めたばかりの町民に勇気を与えてくれた。実現に向けて協力したい」と応じた。